●フランス料理を食す
パリ郊外の港街にやってきた。
ここはまるでおしゃれな熱海だ。
熱海と言ったら海鮮。
フランスの熱海ではムール貝が食べられるらしい。
レストラン街に行くと、
人々がムール貝を貪り食べてた。
ムール貝を前に目を血走らせている人々を見る限り、まずいわけがない。
大きな期待を胸に入店し、いざ注文を。
店員のおじさんが注文をとりにやってきた。
フランス語がわからない私には何を話しているのかさっぱりだったが、
雲行きが怪しくなっていることだけは感じ取れた。
あれれ・・?店先で貝に群がっていた人々は一体・・・
すぐ隣でとんでもない量の貝をほおばっている人々は一体・・・
この状況で私たちの目を誤魔化せるとでも思っているのか・・
どうやらそう思っていたようだった。
どうしても店員のおじさんにムール貝の注文を拒まれたので、
仕方なくなんとかっていうバラエティに富んだ貝類と甲殻類の盛り合わせを注文した。
皿の上にはカニ、エビ、カキ、
そして
タニシみたいな貝が無数に散らばっていた。
目を引くカニ、エビ、カキ、を筆頭に主役たちがすぐに胃袋へと消えていった。
そして、小さなタニシ達が残った。
このちび貝、見た目はタニシだが、食べるとレバーペーストのような味がして癖になる。
しかし人々を虜にさせるムール貝の美味しさは謎に包まれたまま。
フランス料理を攻略するのにはまだまだ時間がかかりそうだ。