アラサー女が人生をばくちに賭けるとこうなった

人生をばくちに賭ける想いでデンマークへ旅立った三十路目前女子の赤裸々ポジティブダイアリー

■パーティーという名の試練

学校が始まり、最初の週末にパーティーが開かれた。

 

パーティー・・・それは日本人にはまったく馴染みのない文化。

でも私は知っている。

パーティーでは人々が狂ったよう酒を飲み踊りまくることを。

 

それはインドアな私にとって、とてもハードルが高いイベントである。

周りのデンマーク人が楽しみにしている横で温度差の違いをひしひしと感じていた。

更にこの学校では毎パーティーごとにテーマが設けられるらしく、そのテーマにそったコスプレ&出し物(宴会芸)をしなければならないらしい。

なんて余計なオプションなのだろうか。

 

今回のテーマは「60年代」。

私たちブルーファミリー(※ここは寮生活をしながら美術が学べる学校で、部屋がある建物ごとに色分けされている)はビートルズの出し物をすることになった。

パーティー当日、怒涛の入国からやっと迎えた週末でようやくのんびりできると思いきや早々に準備に駆り出された。

どうやらイエローサブマリンの黄色い潜水艦を作るらしい。

途中「ジャパニーズポップミュージックを流して!」という無茶振りにより、

S◯APを流すと盛り上がらず、P◯rfumeを流すと盛り上がるという発見がありながらも

ゴミ箱から拾ってきたダンボールをつなぎ合わせて作った潜水艦は、パーティー開始時間のぎりぎりで完成した。

 

そしてもう一つの難題。

”60年代=ヒッピーのコスプレ”

え?ヒッピーって言ってもマリファナしか思いつかないよ・・?

そう思いつつも持ってきた服で頑張って成りきってみるものの、

お酢で髪を洗っていそうなオーガニックな人みたいになった。

 

部屋を出るとみんな玄関に集まっており、いきのいいねえちゃんが故郷の酒を振舞っていた。

いきなりわけのわからないアルコール度数の高いショットを浴びせられむせていると、「これであなたもジョンレノン」と言わんばかりに針金で作られた眼鏡のようなものを渡され、周りを見渡せばみんなそのお手製の眼鏡をかけてアホっぽいジョンレノンになっているではないか。

 

残りのメンバーは完全無視。

 

そこへお気に入りのイケメンがやってきたので、ほろ酔いになった勢いで昨日必死に練習したフレーズを話しかけてみたのだが、、、あとで鏡を見ると、、、

 

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こんな顔してもじもじと恥ずかしがりながら話しかけていたなんて・・・

あいつ、よく返事してくれたな・・

そう思ったらますます彼がイケメンに見えた。

 

会場へ着くと、長机が並べられ宴会場ができあがっていた。

skål〜!(乾杯)」

の掛け声と共に、飲み食いしながら宴会芸を鑑賞するという割と馴染みのあるパーティーがはじまった。

そして私たちの出番。

イエローサブマリンの曲が流れだし、数時間前に完成した潜水艦と共にステージへ。

 

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みんな笑っていたので成功したのだと思う。

デンマーク人は笑いの沸点が低いのでとても暖かい場を作りあげてくれるのだ。

 

一通りの出し物が終わると、そさくさと長机を片付け始める人々。

ま、まさか、、、、、、、、、

いよいよあれが始まるのか、、、、、

 

予感は一寸のブレもなく的中し、宴会場はあっという間にダンスフロアに変わっていた。

周りを見渡すとみんな踊り出している。

パーティーの本番はこれからだ。

戸惑いつつも、やけくそになって踊るジャパニーズヒッピーがそこにいた。