▲命がけの年越し
スロバキアのカウントダウンへ行くことになった。
「ヨーロッパでのカウントダウン・・・」
こんな東欧の片田舎であっても(←失礼)
そう聞くと少しデンジャラスに感じてしまう、ジャパニーズチキンの私。
ここだけの話、出がけに正露丸を服用するほどびびっていた。
※正露丸:胃腸薬
バス停に着くとちらほら人がいたので少し安心するも、
目の前の光景が更に不安を煽った。
私、生きたまま2018年を迎えられるのかな・・・
スロバキアの首都ブラスチラバの中心に到着すると、
「こんなに人が居たんだ…(←失礼)」と思うほど大勢の人たちで溢れかえっていた。
広場に向かうとドンチャンドンチャン音が鳴り響き、人々が踊り狂っていた。
このドンチャン騒ぎの中に入るにはセキリュティーを通る必要があった。
前を歩く友人がなんの疑いもかけられずに通り抜けたので私も後に続いたが、、
きっとこの中の誰よりも危機感を持ってここに来ている私がなぜ疑いをかけられなければならないのか・・・
カウントダウンまで時間があったのでドナウ川も見に行くも、霧でなにも見えず
ブラスチラバ城を探すも、霧で見つからず
「晴れていればきっとこんな景色だっただろうなぁ」と妄想を膨らませた。
2018年の10分前、人々がドナウ川方面へ歩き出した。
私たちもその流れに沿って歩いてくと、
でかいタイマー時計のようなものが仰々しくレーザービームを放ちながら2018年を今か今かと待ちわびていた。
いよいよ私のiphoneが0:00をお知らせした。
しかし目の前の大きなタイマー時計はまだ2017年のままだった。
ほどなくして、ようやく10秒カウントダウンが始まり歓声と共に花火が打ち上げられた。
ドナウ川に集まる人々は1分遅れで2018年を迎えたのだった。
目の前に居た老夫婦がシャンパンを開け、乾杯とキスをかわした。
命がけでここまでやってきて、なんてまぬけな年越しをしてしまったのだろう
そう思いながらも花火を10分ほど見つめた私たちは家路に向かって進んでいた。
人混みに逆らって歩くのでなかなか前に進めず、道の端っこに寄るも・・・
決死の思いで通り抜け、真っ暗な夜道を足早に進み、無事に家にたどり着いた。
朝目が覚めて、生きていることに安堵した。